キャンバスの前に行くと油絵を始めた頃を思い出すようになった。
たぶんその頃と違ってきていると感じるものごとが多くなったからだと思う。
以前は休憩入れずひたすら描いて5時間経ってたことに気づかなかったりしたのに、今は5分で嫌になることも多い。
以前は描きたいモチーフや構図や出来事が毎日あり過ぎて、追いつかなくて、焦ったり。その描きたい想像はしっかり全て忘れないよう記憶していたり。
今は描きたいことがとてもゆっくりグラグラと現れるかんじ。何にも出ないときもよくあるようになったし、描きたいことを忘れるし、覚えることをしっかりしなくなった。
描き終わったものを愛でる気持ちはなくなってはいないけれど、執着するところが変わったようにも思う。
以前は描き終えた一枚がその一枚にかけた自分だけが知っている瞬間の光のようなものが宝物だと思ったり誇りにも思った。
今はなんだろうな、瞬間よりゆっくり吸い上げるかんじ。植物みたいだ、以前は葉や花のようだったのかもしれない。今は茎や幹のような気持ちになる。そのうち土に潜るのかもしれない。
身体も違ってきている。すぐ痛くなるしすぐ辛くなる。
以前と比べると何もかもが出来なくなっているように思ったりするのだけど、たぶんそれは違う、気がする。
出来ることも増えている。休憩の数とか、気にしないでいることとか。
描けなくなったのかも、描かないでよくなったのかも、と思ったりするけど、たぶん描くことの時間のかかり具合が違ってきただけだろうと思う。
人のやることだから、人のやれることがいろいろひっくるめてそういうことなんだろうと思う。それぞれの持つ命の中でやることだからいろいろだ。不思議だ。もう眠い。


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